ショップの存在形態は群体と単体がある
前回は、
買い物って、見ると欲しくなりますけど、見ないと欲しくならないですからネ。
米国発のショッピングモールで思うのは、そのモール自体が買い物心の発生装置になってるな、と。ショッピングモールを歩いているだけで買いたくなってきますからネ。
ということを書いているのですけども。
ショップには群体と単体があるんです。バッタとおなじです。ショップが集合すると1+1ではなくて、集合していることで違うものになるんです。
最近流行の米国由来の郊外巨大ショッピングモールは典型的な群体ショップです。そうすると俄然売れるんですよネ。昔から、駅前の商店街も同じではないかって?
ぜんぜん違うんです。両者は本質が違います。
日本にある駅前の商店街は単体ショップの集まりなんです。単体ショップを集めただけ。群体ショップと何が違うかというと、出店業種がかぶらないということなんですヨ。
駅前の商店街や、古いタイプのスーパーマーケットの設計は出店店舗のカテゴリに重複がほとんどないんです。かぶらないように設計します。これが重要です。
ところが、群体ショップは違うんですよ。まったく逆で、同カテゴリにたくさん集めるんです。特に人気のカテゴリには。
つまり、ショッピングモール内で競合が起きるように設計するんです。
この同系統のショップが一同に会することが、ユーザの買い物欲のエネルギーを強力に発生させるんです。あれを見て、これも見て、ああどこで買おうか、なんて思い出して結局どこかで買ってしまうワケですヨ。同カテゴリ内で比較し始めたら、まず間違いなく買いますからネ。
つまり、競合が起きてお客さんの取り合いになるものの、それ以上にモール全体で買い物をしてしまうんですネ。結局トータルではショップ側はトクをするんです。もちろん、毎回競り負ける売れないショップは撤退することになりますけども。
結局、ヒトはほとんどのものについては必要性で買うわけじゃないんです。
買い物そのものが快楽であり、好きなんですヨ。
でも、普段は我慢していたり、いろいろな買うものがあることを忘れていますからネ。
それを我慢しなくて済むように理由をつけてあげたり、我慢できなくなるようにしてあげたり、買い物があることを思い出させてあげたりすることが、売れるために必要なんですネ。
ショップが群体であることは、いろんな商品に触れて欲しくなり、欲しいことを思い出させ、比較してもっともいいものを選んだと思わせるんですネ。
そのためのショップの進化形態が群体ショップなんですナ。
written by asotetsu Dec 7, 2007
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