もはやITはドッグイヤーではない
前回からの続きで、商社の機能の話を書いています。最後にこのように書いたのですが、
ここでネットの世界の話に戻りますが、ネットの世界はあまりに流動的でさまざまなサービスが入り乱れています。そのため、本当の意味で、商社的なもの、販売店的なものが必要に思えてならないんです。(まあ、ないこともないんですけど。)
ネットの広告などをイメージすると、ボクが見るに、必要とする側と、サービスやモノを作っている側がうまく出会えていないと思えてならないのですヨ。
もちろん、ネットの広告や制作系で総合サービスを謳うところもありますが、自社のパッケージ商品をローラー作戦で販売したり、広告では、いろいろ商品はあっても、とりあえず確実なバナー広告とリスティング広告を売ることがメインだったりしがちではないですかね。
そうではなくて、本当の意味でネットとネット広告の世界を理解して、多くの商品を取り扱って、クライアントのために応えるディーラー的なものが必要だと思うんですよね。
それによって、必要なサービス運営者側も、ネットサービス供給者側も出会う環境が出てくると思うんです。
ただ、そこにはいくつか障害があるかと思います。
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- 1. 商品が常に新しく分かりにくく流動的でもあるため自信を持って売れる商社人が作りにくい。
- 2. 業界があまりに流動するので、情報を確実に持っている商社人が作りにくい。
- 3. 中抜きの発想で、商社抜きで買うとトクすると思っている人が多い。
ボクの当初の議論は、3番目の、商社抜きで買うとトクすると思ってる、というのが部分最適であって、社会全体に適用するとコストアップに繋がって不合理になるという話で書いていたりします。
1番目と2番目ですが、あまりに変わるのが早すぎるというのもあったんですが、今はそうでしょうかネ?
この業界の1年が他の業界の約7年にあたるとして、ドッグイヤーと言ってきましたよネ。
ビジネスの見込みが甘くて撤退するのも、とりあえずドッグイヤーですからと言っておけばいいという免罪符。
確かに新しい技術でのビジネスの立ち上がり時期だったので、1995年あたりから2005年くらいは、ドッグイヤーというのはもっともです。
ドッグイヤーがゆえに、教育とか販売体制が追いつかず、直販にならざるを得ないというのもあったりします。
でも、これからのインターネットってドッグイヤーですかネ?
もう少しスローに、少なくとも電機業界くらいになっていくのではありませんか?
というか、もう既にドッグイヤーじゃなくなっているんじゃないですか?
もはや普通のビジネスとして考えていいと思うんですヨ。
もちろんスローな業界と比べれば格段に速いですけど、電機業界あたりでも結構なスピードでやっていますよ。
むしろ、今は、本当に信頼できるサービス、使えるサービスをきちんと売っていくというのが、売り手側として必要だと思うのです。
まずはマーケットをきちんと作ることだと思うんです。そうすることによって、もっと面白い広告手法が出てくると思います。
マーケットをきちんと作るには、買い手も必要ですが、新しいものですから、先に売り手を揃えることが必要だと思うんですヨ。
これはボクの願望でもあるんですけどネ。
written by asotetsu Dec 3, 2007
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