最近の本のタイトルは皆似通っている
ネットの話ではないのですが、この何年か、ある週刊誌の年二回の企画のビジネス本のオススメを選ばせてもらっています。
先日もそれで、今年のビジネス本をタイトルざっと見てみたり、実際に結構読んだりするわけですが、今回かなり特徴が出てきまして、その話でも、と。
総括的な感想は、
最近の本のタイトルは皆似通っている
です。
なんかネットに似てきたな、と。
景気が良くなったせいか、とにかくビジネス本は粗製濫造という感じです。
とにかく出せ出せムードだなあというのが今年のトレンドという感じです。
昨年まではタイトルを絞って出すという感じだったんですよ。
今回、一番の特徴は、タイトルのつけ方がうまい、ということです。
数年前までは、編集さんやとにかく人間が知恵を絞ってつけた、という感じが多かったんです。
今回は、特に粗製濫造タイプの本は、タイトルだけでも売れそうなタイトルを合成して作った感が強かったんですね。
「できる人がやっている」「○割の人が」「○%の人が」「○○力」「10の法則」などの売れ線フレーズがあって、これを組み合わせてタイトルを生成している感じです。
このあたりはなんと表現していいか、まさに「生成」って感じなんですよネ。
もう、中身とかなり乖離してます。10の法則と書いてあっても、中には書いてないケースがありますから。
たぶん、ネット書店での購入データなんかが元じゃないかな、という印象です。
どうも書名についても、クリックされるかどうか、だけで勝負しているっぽいんですよ。
なんか凄くネット時代的じゃないですか?(笑)
ただ、「○○力」が売れるとはいっても、皆が同じような書名をつければ今度は埋没するんですけどネ(笑)。
だから、ベストプラクティスは皆が真似するとベストプラクティスにならないんですよネ。
結果として、皆が似てきてしまうんですヨネ。
〜が売れてる、という情報は一見貴重に見えて、皆で真似すると売れなくなるので意味がないんです。
商売って、トレンドは追わなければいけないけれど、パッケージまで同じにしてはダメなんですヨ。
とはいえ、粗製濫造本というのは、一番手や二番手を狙っているのではなくて四番手五番手狙いだから、似てていいのかもしれないですけども。
だから、ウェブで同業他社とすごく似たデザインにしている企業が中小では割合とありますけど、あれって良くないんですネ。
written by asotetsu July 24, 2007
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