ワーディングラボ | 検索エンジンとSEOとネット広告のコラム

長く更新していません。はてなブログに移りました。

グーグル(Google)の生み出す価値

あれー、昨晩はてなダイアリーにアクセス出来なかったなあ、ということでせっかく2日分書くので続きものでも書こうかと。


結論から入りますが、グーグルの検索サービスが生み出す価値って何かというと、
探してる人と提供してる人を結びつける、ということです。

「検索サービス」なんだから当たり前じゃん、と言われそうですけど


でも、考えてみて下さいな。

グーグルがなければ、出会わなかった二人なわけです。

グーグルは、縁結びの神様の役割を果たしているんです。

検索サービスを通じて探している人と提供している人を結びつけることをしていて、これは他に替えることが出来ないんですよね。だから、グーグルは米国を中心として、アドワーズ(Adwords)*1 (とAdsense)で、年に数千億円の売上(2005年には7000億円)を持つに至ったわけです。

検索のキーワードごとの広告出稿で、しかも、1クリック10〜1000円での報酬の合計額でそれだけ稼ぎ出すわけですから、その凄さが分かろうというもの。

あるキーワードで検索したときの検索結果として、キーワードに連動させて広告を出したいという人がそれだけたくさんいるわけです。そこに価値を感じるからこそ、グーグルに7千億円も払うわけです。

つまり、グーグルのサービスの生み出す価値に7000億円の値段がつくということなんです(バリュエーションの問題ではなくてサービスの売上として)。必要の無いものに値段はつかないし、たくさん売れるということはそれだけ必要とされているということなんですね。


すなわち、

グーグルがなければ出会わなかった二人、というものがグーグルの生み出す価値です。

それをサービスや商品の販売者側から金銭的に評価するとグーグルの売上が7000億円になるということなんです。

グーグルは出会いを生み出し、それは他に替えることが出来ないのです。その出会いはビジネスチャンスになっているわけです。


このあたりは、表現は違ったとしても、佐々木俊尚さんの「グーグル」とか梅田望夫さんの「Web2.0」なんかにも書かれているかと思います。


ちなみに、この検索サービスが生み出す価値というのは、グーグルだけでなくて、ヤフーの検索やmsnの検索も含まれます。



では、この「検索」というサービスに合わせて、AISASという消費者行動の仮説が言われるわけです。従来のAIDMAに代わって、

Attention(注意喚起)→Interest(興味)→Search(検索)→Action(購買)→Share(情報共有)

となるという仮説です。

でも、これ、本当にそう? という話が次に続きます。


written by asotetsu June 22, 2007

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*1:ちなみに、アドワーズ(Adwords)とは、グーグルで検索したとき上とか右側にスポンサーリンクとして表示される広告です。普通の場所に表示されるものを自然検索結果と言うのに対して、有料で広告主が出している広告なので有料検索結果と言います。あるキーワードで検索したときに表示されるように広告主が設定しているんですね。この広告の革新的なポイントは、キーワード検索に連動している点と、クリックされないと課金されない点です。そのために、PPC広告(ペイパークリック/クリックに対して課金)や、P4P(ペイフォーパフォーマンス/実績に基づく課金)といわれることもあります。こちらは広告課金の態様からみた表現ですね。あと、Adsense分(ユーザのウェブサイトの内容に合わせて広告を差し込むコンテンツマッチ広告)もあるんですけど、とりあえず話の簡便化のために省略します。ちなみにヤフーなどで検索したときに出るスポンサー広告はオーバーチュア(overture)で、こちらのほうが、検索のときに広告を出すアイデアは最初。