チープ革命の言うチープって10万円のことじゃないんですよ
Web2.0の梅田望夫さんがいくつか本を出されていて、しばしば「チープ革命」という話をされます。
このあたりかな。
http://www.shinchosha.co.jp/foresight/web_kikaku/u105.html
しかし、ここで言いたいのです。
梅田さんの言うチープ革命のチープって10万円のことじゃないんですよ
梅田さんはそういう意味で言ってないはずなのに、しばしば、ネットってお金かからないんですよね?、と言われて困惑することがあります。それで、ウチのサービスの値段を言うと仰天されたりして。そんなにお金かかるんですか! みたいな。別に1000万円とか言ってるわけでもないのに。
どうも、この「チープ革命」の「チープ」の解釈に大きな差があるのではないか、と思う次第です。
あくまで、事業に使うお金での「チープ」ですからね。そういう意味では「チープ」だと思います。
簡単に言えば、ネット以外なら1億円かかるところ、ネットでなら1000万円で済む可能性が高い。3000万円かかるところ、300万円で済む可能性が高い。すごくチープで出来ると思います。
でも、10万円ではネットでも何にも出来ないのです。ショボイ感じのウェブサイト作っておしまいです。
もちろん、最初は10万円で始めました、みたいな美談というか成功談がまことしやかに語られてますけどね。本も出てるし。でも、ネットショップでちゃんと成功したところは宣伝費で月に数百万円はかけてますよ。それくらいは普通です。それでも、実店舗でやるよりもずっと安くて済んでいるんです。もちろん月商100万円くらいでも成功したネットショップとして雑誌に載ってることもあるんで、この場合は広告費なんてほとんどかけてないんでしょうけど、それは除いて考えます。
身近な例で言えば、成功するネットショップをやるのであれば、最初に小さくやるとしても自己資金は300万円くらいないと苦しい。出来れば600-1000万円くらいあったほうが軌道に乗せやすいでしょう。
ネットはいくら安いからといっても自己資金30万円くらいではビジネスって成り立たないです。まあいっぱいそういうショップはありますけど、採算は合ってないのです。もちろん、自分でホームページビルダーでサイトを作ればタダですし、月800円くらいのレンタルサーバ借りてやればコストは限りなく低いですけど、そういうショボイサイトのショップでいまどきは買い物しますか?という話なんです。あんまり内装が凝ってない実店舗持つのに、300万円以上かかることを考えれば、サイト制作で内装凝ったものが100-200万円くらいで出来るんですから、すごいチープ革命ですよ。立地も安いから、その分宣伝費にかけられる。
そういう意味で、実店舗でやるよりも1/10で出来るのがネットだと思います。そういうところがチープなんだと思うんです。だから、ネットだからといって広告費はケチらないほうがいいです。集客はいろんな方法があります。月額100万円以上使えばかなり人は集められます。すごく集めるなら1000万円使えばすごく集めることが出来ます。だから、人が来ないよ〜、というネットショップさんの事例を見ると、単純にサイトにも宣伝にもお金をかけてらっしゃらないというのが実際です。ネットであろうとも、お金はかけないと人は来ません。
まとめると、
人が来ないネットショップ、ウェブサイトはお金をかけていない。
ということです。