ブログをいくら探しても未来は見えてこない
ブログのキーワードを抽出してトレンドを見ようという企画がネットでは結構な数があります。
次に流行るものが見つかればいいな、という話もよくありますよね。
瞬コレ http://shuncolle.nifty.com/
BLOG360 http://blog360.jp/
これらは、見て面白いし、興味深くはあるんですけどね。
でも、これらを見ても分かるように、何が流行るかってブログからは分からないんですよ。まず無理です。
なぜなら、
ブロガーの大多数はオメガブロガーたるレイトマジョリティの集団だから
ブロガーっていうと、アルファブロガー的な先端で論評する人をつい想像しますけど実際は違いますよね。ほとんどのブログは、集団としてはレイトマジョリティに属します。流行でいうと、イノベーターの次に、アーリーアダプターという先端人が試し、物珍しいものが多少好きなアーリーマジョリティが試したあと、レイトマジョリティがやってきます。好意的に見ても、ほとんどのブロガーはアーリーマジョリティです。つまり、アルファブロガー(α)に対するオメガブロガー(ω)です。
アルファブロガーとオメガブロガーの違いは何か
単純に、情報ソースの違いだと思います。普通の人は情報ソースを独自のものは持ち得ないんです。だから、ほとんどのブロガーの情報ソース、書くきっかけはテレビになってしまっているんですよ。
テレビってのはメディアの中でも流行を最後のほうに取り上げるところですからね。テレビで知ったなんて書いてる人は、どうやってもレイトマジョリティになってしまうわけです。
それゆえに、ほとんどのブロガーの情報ソースがテレビだから、というよりも、テレビのような影響力の強い、入手が容易な情報ソースしか持たないから、属する集団としてはレイトマジョリティにならざるを得ないのです。
だから、ブログってテレビで見た、とか、テレビでやってた、みたいな話ばっかりでしょ。あとは、新聞とかね。ネットの新聞で見たみたいな。
それゆえに、たくさんのブログからキーワード抽出したデータは、テレビ(と新聞)の後追いになってしまっているんですよ。テレビって凄いなと逆に思わせられる話でね。
あとは、切り口が平凡ってのもオメガブロガーの特徴ですけど、これも情報ソースの問題だったりしますよ。マスコミが報じる報じ方に疑義を唱えて、別な切り方を見せてしかもそれが面白いものであるためには、その背景としてかなりいろいろな知識が必要なんです。普通の人は、普通にテレビと新聞を見て、独自の研究をしていないですから、切り口も普通にならざるを得ないんです。
とはいえ、ここは別にオメガブロガーがそれじゃいかん、という話ではなくて、こういうブログのデータをせっせと集めて統計とっても、結局、大多数に埋もれてしまってアカンという話なのです。
つまり、
未来は統計では出てこないんですよ。人の意思から出てくるんです。
だから予測できないのです。
未来の予測に必要なのは、生活を変えようとする一人一人の意思です。その個人の意思のベクトルが全体の意思のベクトルと合っていれば時代の寵児となり、未来を次々と当てることが出来るのです。
そのためには、まず一人一人が自分の意思に自覚的になって、鍛え上げ、それを現していくことが必要なんだと思っています。それは起業家に限らず。それが私たちのよりよい未来を作っていくんだと思うのです。誰も意思を表明しなければモノトーンの未来しか待っていません。カラフルな未来は私たち一人一人にかかっているのです。
written by asotetsu June 16, 2007
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