エモテントさんのネット広告戦略はスゴイ
エモテントさんのネット広告戦略はスゴイですよ
写真の商品は見たことある人多いと思います。
見たことある人が多いというのが、実はスゴイことなんですが。
福岡の会社の株式会社エモテントさんのところの商品で、左側がインディアンシャンプーで、右が柿渋石鹸です。
エモテントさんの名前は知らなくても、インディアンシャンプーと、柿渋石鹸というと、「ああ!あの!」となると思います。僕の周りでもそうやって聞いて回ると、そんな感じです。
こちらの広告は、ネットのいろいろな媒体で繰り返し見ているはずです。アドセンスも出てると思うし、ヤフー内でもあちこちに出稿しているし、アマゾン内にも。メルマガ広告も、ブロガータイアップもたくさんあると思います。
とにかく、特にこの1年くらいの出稿量がハンパじゃないですよ。
あらゆるところに出てます。だから皆、なにかと知っているんです。
これってスゴイことです。
こういうゴリ押し型の認知度アップ広告といえばテレビCMであって、ネットでは無理と言われていたわけです。
日本で一番トップページのPVがあるヤフー(でしたよね?)のレクタングルとかに広告出してもここまでの知名度は得られません。エモテントさんも出されていたように思いますが。
『昨日のテレビの○○見た?』というのは話題としてありますよね。それはテレビのリーチの強さなんです。
対して、『昨日のヤフーのトップページに出てたアレ見た?』という会話は成り立ちません。
そこまでヤフーのトップページはリーチしていないですから。
同様に『昨日のニコ動のアレ見た?』てのもないんです。まあ、そこはターゲティングメディアですから、という話になるわけですが。
ネットは皆にリーチするのが難しいという常識を超えたのがエモテントさんのネット広告戦略だなあと。
広告を、あらゆるネットの媒体に、ここまで長い期間執拗に出しまくることでネットでも認知を得る広告がありえるということを教えてくれた貴重な事例だと思います。
これはある意味、ユニクロックよりも実用的でスゴイですよ。
テレビCM打つくらいのコストをネット広告にかけるという判断があるんじゃないかと思うんですが、そうするとこういうことが出来るんだなあと教えてもらいました。
あんまり話題になってないみたいなので強調して大きな字で書いておこうかな、と(笑)。
あとは、こちらの商品群は男性向けコンプレックス解消系商品なので、リピート率も高いし、クロスセルも考えると、LTVが大きいというのも獲得に費用をかけられるんだと思います。
だから、この広告は、背景に確信的な考えがある非常に戦略的な広告だと僕は思います。ユニクロックよりスゴイというのはそういうことです。
そういえば、1年くらい前にウェブディレクターを募集されていたと思います。そのときの記憶では、自社で複数サイト運営と、広告のランディングページもいろいろ作られていたと思います。こういうのは、ネット系の会社さんの動きは求人サイトを見ていると分かる、というのがあるんですが(笑)。
今はやたらCPA、CPAという話が多いですけど、CPAは態度が決まってる(購買を決めてる)ユーザにリーチすると数値が向上しますが、それはターゲットを狭めてしまうので、効率は良くなるけども、リーチは狭まるので、売り上げは頭打ちになるということもあり、CPA追求はとても短期的な話になってしまうと思うんですよね。
それに対して、こういう戦略的な視点で認知獲得をネットで動いている会社さんもいらっしゃるという話でありました。
written by asotetsu Aug 6, 2009