ワーディングラボ | 検索エンジンとSEOとネット広告のコラム

長く更新していません。はてなブログに移りました。

Ad:tech07 San Franciscoにいってきました(4)

会場に下っていきます


アドテック(adtech)というデジタル広告のカンファランスが4/24から3日間、アメリカ・サンフランシスコのモスコーンセンターで開かれているので行ってきた話です。参加したのははじめてでしたが、これ、すごくおもしろかったです。


では、前回の続きです。初日の最初のカンファランスが終わったところから。

次は、Viral(バイラル/クチコミ)マーケティングについて聞いてみました。

Workshop: Viral and WOM

12:15 ワークショップ バイラル(クチコミ)マーケティング

司会: Daniel Stein (EVB)
パネリスト: Jamie Byrne (YouTube), Benjamin Palmer (Barbarian Group), Gaurav Misra (MTV), Sean Carver (Microsoft)


Viral (伝染型のクチコミマーケティング)と、WOM (Words of Mouth) クチコミマーケティングがテーマのワークショップ。 

マイクロソフトからもクチコミマーケティング担当者が出ているが、いかにも大企業の正統派という感じで、皆の扱いも「あの」マイクロソフトではどうやってるの?とからかい気味なのが印象的。どちらかというと、クチコミとマイクロソフトは違和感があるという印象なんだろう。

YouTubeでは、初めからクチコミの場所となるようなコミュニティとして作ったという話がある。MTVでは、いくつかのプロモーションビデオをYouTubeのクリップで展開してクチコミマーケティングを既に行っているとのこと。Barbarian Groupの人は、クリエイター集団で、面白いムービーを作ってクチコミを起こす実績があるとのこと。

作り方のコツとしては、皆に好かれるような、正直な、単純な、ということが挙げられる。何か聴衆にサーブすることなど。しかし、クリエイターにとっては大変という話があり、一つ成功しても、次は? となると難しいという。また、1つ成功して、数百万見られたからといっても、それがどうした?というのはある、と。すぐに効果は出ないので、長期的なビジョンを持って取り組む必要がある。また、何を成功とみなすかは一概に決められず、測定方法はいくつか設定する必要がある。

というわけで、司会から、クライアントを安心させることが重要だという話が出てくる(笑)。クライアントに何を保証するかという話で、いやいやクライアントは冒険したがっているんだよ、という話で受ける。副次的に使うのがよいという話。

まあともあれ、いかにインターネットの聴衆を楽しませるか、みな賢くなってきて本物じゃないと駄目だ、という話。


あとは、顧客と何をエンゲージメントするかという話。

ここで、後でも出てくるが「エンゲージメント(engagement)」は頻出する。Adtechで流行らして行こう、ということで、パネリストたちは積極的に使っている。

ネットで探してみると、その定義は「ブランドのアイデアをその周辺情報によって補強し活性化するもの」とされているが、これはピントがずれている気がしてならない。

使われ方からすると、これは、『顧客との結びつき』と解するのがいいと思う。信頼関係であったり、会員登録であったり、顧客からの情報開示であったり、購入であったり、ともかくも、顧客との関係性を確立しようという点で、『エンゲージメント』が出てくる。

つまり、集客の次の段階で、顧客との結びつきを作らなければ購買に至らない、とか、LTV(Life time value 生涯顧客価値 ある顧客が一生の間に支払う総額)が高まらないということに対する目標として、顧客とエンゲージメントすることを目標してアクションを行っていくという話になっている。



(コメント)

Buzzは、エンターテインメントであり、バクチ的要素があるので、MTVとか、もともと人気商売には向いているが、そうでない向きにはかなり考えないと難しいなあというところで、皆が常識的な結論を持っているところが笑える。また、YouTubeを、初めからバイラルのコミュニティとして作ったというのが目からウロコ。





続きます。


written by asotetsu June 19, 2007

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