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Ad:tech07 San Franciscoにいってきました(2)

Adtechの会場へ


アドテック(adtech)というデジタル広告のカンファランスが4/24から3日間、アメリカ・サンフランシスコのモスコーンセンターで開かれているので行ってきた話です。参加したのははじめてでしたが、これ、すごくおもしろかったです。


では、前回の続きです。サンフランシスコについたところから。

まず初日

ぞくぞくと皆が会場へ。入り口で登録を済ませ、基調講演の会場へ向かいます。このあたりは前職時代に参加したカンファランスとほとんど同じで、アメリカはこういうとこ定型化されてていいなあと思う次第。

会場自体も盛り上がる感じのバックグラウンドミュージックに、ロゴ入りのライティングやらショー演出がきちんとされていて、こういうシステム化がよくされているんですよね。この部分はアメリカの得意なところで、日本でももっと盛り上がるショーを定型的に作れればいいなあと思ったりします。中身中身って言いますけど、こういう盛り上げは必要ですよ。



基調講演の前に、アドテックのチェアマンのイアンニ氏(イケメン)から、挨拶と、このカンファランス自体も年々拡大していること、デジタル広告の景気も昨年より拡大していることを述べて、盛り上げていこう的な話でワクワクしてきます。あー、来て良かったという瞬間。本やデータからはこういう熱気は感じ取れないんですよね。


基調講演は、

Keynote The Digital Decade What the Past 5 years Can teach us about the next 5

基調講演 過去の5年は次の5年に対して何を教えてくれるか

Brian McAndrews (aQuantive,Inc. CEO) に、FastCompany誌の編集者がインタビューする形式。

2000年のブームとその後の落ち込みを乗り越えてきたBrian氏にWeb1.0時代の成功と、その後の暗黒期と、今の再度のブームを振り返る。前回のブームと今回の盛り上がりの違いについて述べる。前は何でも「デジタルだから」と訳もわからずに反応していた。当時はアマゾンなどネット各社も利益は出ていなかった。しかし、今は各社利益が出ている。前はデジタルに対して「反応」していただけであったが、「戦略的」になった。これが大きな違い、という。

テレビがこれから大きく変わる、という話。VOD(Video On Demand)については、このカンファランス全般にホットなテーマ。全米のケーブルテレビネットワークがオンデマンド化しつつあるからか。VOD導入後、全米40%のユーザーがそちらに行くという見通しを皆真剣に受け止めている。


(コメント)
このあたりは日本と米国では、配信においてケーブルテレビが中心になっている米国と、配信と制作で圧倒的な支配力のある在京キー局がある日本との違いがあるかなあと思いました。

とはいえ、ケーブルテレビ各社は日本でも現在採算に乗るようになってきているので、将来的には分からないですけども。

ここでのポイントは制作と配信の分離ですが、日本の放送局は自社放送設備での配信に力を入れているし、日本の大メディアは新聞も自社配信(配送ネットワーク)を維持することに力をいまだ注ぎ続けています。顧客にどれだけリーチできるかというシェアが重要なカギなので、そのカギを直接的に操作できるようにするためには配信・配送部分を自社で握る必要があるからなのですけども。でも、ここでもいわゆるチープ革命っていうこともあり、インターネットはこのあたりをアンバンドリングしてくるので、今後じんわりと影響が出てくることは出てくるはずです。ただ、まだ答えとなる形は見えていませんよね。

あとは、測定屋さんらしく、ネット広告は測定が大事だとまとめていました。はは。




続きます。


written by asotetsu June 16, 2007

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