ワーディングラボ | 検索エンジンとSEOとネット広告のコラム

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検索エンジンのアルゴリズム解析なんて本当の意味では誰もできないの

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検索エンジンアルゴリズム解析なんて本当の意味では誰もできないのです

検索エンジンアルゴリズムを解析して…」というカッコイイフレーズが使われることがあります。

ボクも資料に使ったことがあります(笑)。

でも、この「解析」なんて産業界におけるリバースエンジニアリングには到底及ばないものなんです。ただ、分かりやすいイメージがあるのでファッション的に使われているだけだと思います。

18世紀の錬金術的な科学とでもいいましょうか。

本当に解析が出来るならGoogleアルゴリズムを解析して第二Googleが作れますよね。

でも世の中にそんなものは出来ていない。

ましてやSEO屋さんにはそういうレベルでは出来ません。

「こういうことをするとイイらしい」てのを無数に積み上げてるだけです。

SEO屋の強みはそれらを集積していることと、今現在テストしていて知識をリフレッシュしているということだけです。

「こういうことをするとイイらしい」という知識を積み重ねているのがSEOです。

シロウトさんのSEOとの違いは、集積度とリフレッシュの度合いの違いだけです。

それゆえに、SEOは誰にでも出来るともいえます。

SEOの「こういうことをするとイイらしい」ということを確認する「テスト」も、しばしばかっこよく「検証」と言われることもありますが、こちらも分かりやすさのためのファッション的な表現であって、現代のエンジニアリングのレベルの「検証」は誰も出来てません。

検証といっても「どうもこうらしい」みたいな話です。

厳密に言えば、SEOは科学の範疇には入りません。科学的な検証手段は持ってないのですから。

だけど、ただ信じればいい、祈ればいいか?、というとそんなこともないのです。

SEOは宗教的な思い込みとは違います。どうやるかで結果は違いますからね。

しばしば、シロウトさんのSEOに関する話が宗教的な雰囲気を帯びるのはそういうところがあるからです。

つまり、SEOの領域というのは、エンジニアリングと宗教的な思い込みの中間地点にあって、漠としたところで、雲を掴むようなところにあるのです。

そういうものだから、SEO屋がしばしば「奴らは怪しい」と言われるのだと思いますし、「オレにも出来ることを金にしている」と非難されたりするのでしょうね。

実際にやってみれば、継続的に事業として行うのはそう簡単でもないと思います。

ポイントは、このモヤモヤした中で、曖昧な知識を集積し、確実とは言えないテストと観察を飽きずに繰り返していけているかどうかだと思うのです。



また、検索エンジンアルゴリズム検索エンジン会社同士でも解析できているわけではないのです。

Googleアルゴリズムは優れていますが、同じレベルで他社はまだコピーできていないでしょう?

まあ、完全コピーは本当はできるけど著作権の関係で、てな事情があるのかもしれませんが、実際のところ、そうとは考えにくい。

検索エンジン会社でも他社のアルゴリズムは解析できていないと思えるのですよね。


さらに、検索エンジン会社にいたら、アルゴリズムが分かっているかというとそれも違うのです。

Google OBのSEO会社が最強とか、Yahoo OBのSEO会社が最強とかいう話も聞きませんよね?

まあ、GoogleやYahooを辞めてSEO屋になる人がいないだけかもしれませんが、あれだけ社員さんがいて流動しているわけですからね。Google OBやYahoo OBという肩書きがSEOにはあんまり役に立たないってことじゃないかと(根拠なく)思うのです。



繰り返しになりますが、SEOの領域というのは、科学的なエンジニアリングと宗教的な思い込みの中間地点にあって、このモヤモヤした中で、曖昧な知識を集積し、確実とは言えないテストと観察を飽きずに繰り返していけているかどうかだと思うのです。


そういう意味では消費者相手のマーケティングに似てるかもしれませんね。アルゴリズムを相手に心理分析をしているようなね。


written by asotetsu Mar 28, 2009