ワーディングラボ | 検索エンジンとSEOとネット広告のコラム

長く更新していません。はてなブログに移りました。

中級用SEO書籍ガイド

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前回のエントリーも好評だったので、引き続き中級用のSEO書籍について紹介します。

洋書に関しては2006-2007年に熱心に読んだのでそのころ入手可能なものが多いので、ちょっと古いかも。



(目的)
SEOについて理屈の部分から詳しくなる
△最新のSEOテクニックを身につける

最新の情報は、自分で研究するか、詳しい人から教えてもらうか、ネットの情報を探すか、ということでお願いします。


オンラインマーケティングを概観するときに(初心者〜中級者向け)
「オンライン・マーケティング&ネット広告 HANDBOOK」 大山 忍 著 2006年

オンライン・マーケティング&ネット広告 HANDBOOK

オンライン・マーケティング&ネット広告 HANDBOOK

ネットのマーケティング手法に関して広告を出す側からハンドブック形式にしてまとめた本です。2006年刊なので少し古くなってきていて第二版が待たれますが、これは隠れた名著ですヨ。

代理店や広告媒体側からの本は数多い中で、出稿側からネット広告を概観して、それぞれがどういう仕組みであるか簡単にまとめ、出稿のポイントを押さえています。とても実用的で、こういう本は今のところないと思います。コンパクトにまとめているハンドブックなので、それぞれの項目について物足りなさは確かにありますし、記述内容も若干おかしなところも無くはないのですが、それを上回るメリットがあります。詳細は各媒体社から出ているメディアガイドとか見て補足すればよいと思います。ちなみにSEOに関しては外れてないけど、物足りないです。



Web技術周りを簡単に理解したいときに(初心者向け)
「すっきりわかった!Web技術―HTTPからセキュリティ対策、SEOまで」ネットワークマガジン編集部 著 2005年

すっきりわかった!Web技術―HTTPからセキュリティ対策、SEOまで (NETWORK MAGAZINE BOOKS)

すっきりわかった!Web技術―HTTPからセキュリティ対策、SEOまで (NETWORK MAGAZINE BOOKS)

Web技術に関して、図で分かりやすくコンパクトに解説した本です。類書はいろいろありますが、その中では分かりやすさと網羅性で優れているように思います。

社内の教育用など、概説のための教科書にオススメです。2005年刊と少し古いものの、この分野はこれで十分かと。SEOに関してもリンクポピュラリティなどについて解説があり、それもコンパクトな割に良いので、そういう面でもオススメです。



HTTPについてある程度分かりたいときに(初心者〜中級者向け)
「今夜わかるHTTP」上野 宣 著 2004年

今夜わかるHTTP (Network)

今夜わかるHTTP (Network)

HTTPに関して、たぶんこれが一番分かりやすく、網羅性高いのではないかと。ただ、やっぱり本当に文系でコンピュータに詳しくない人には難しいと思います。ちょっと分かってきた人が、調べるのにいいかなと。



[洋書] 検索エンジンマーケティングに関する親切な総合本が欲しいとき
(初級者〜中級者向け)

「Search Engine Marketing Inc.: Driving Search Traffic To Your Company's Web Site 」Mike Moran , Bill Hunt 著 2005年

Search Engine Marketing, Inc.: Driving Search Traffic to Your Company's Web Site

Search Engine Marketing, Inc.: Driving Search Traffic to Your Company's Web Site

Amazon.comへのリンク↓ 感想読むならこちら
http://www.amazon.com/Search-Engine-Marketing-Inc-Companys/dp/0131852922/ref=pd_bbs_2?ie=UTF8&s=books&qid=1220455662&sr=8-2

SEOSEMに関して洋書をそれなりに買って読みましたが、この本ほど検索周りに関してバランスよく、分かりやすく、周到に記述されているのは見かけません。560ページと大部である分、SEOSEMに加え、ウェブを使ったマーケティングに関して必要なことについて分かりやすく解説しています。2005年と少し古いですが、まだ実用的です。検索ユーザを分類し、アイトラッキングのデータもあり、2005年の時点でここまで理論的にすっきりまとめてあるのを見ると、日本は遅れているんだなあと思わざるを得ません。英文も非常に読みやすくオススメなのですが、まもなく第二版が出るらしいので第二版が出版されるまで待ったほうがやっぱりいいでしょう。ボクもたぶん買います。

第二版 まもなく発売予定

Search Engine Marketing, Inc.: Driving Search Traffic to Your Company's Web Site (IBM Press)

Search Engine Marketing, Inc.: Driving Search Traffic to Your Company's Web Site (IBM Press)



[洋書] SEOSEMでの運用ノウハウを知りたいとき(初級者〜中級者向け)
「Insider Seo & Ppc: Get Your Website to the Top of the Search Engines」Andreas Ramos, Stephanie Cota 著 2006年

Insider Seo & Ppc: Get Your Website to the Top of the Search Engines

Insider Seo & Ppc: Get Your Website to the Top of the Search Engines

Amazon.comへのリンク↓ 感想読むならこちら
http://www.amazon.com/Insider-Seo-Ppc-Website-Engines/dp/0875730884/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=books&qid=1220456867&sr=1-1

SEOSEMに関して、運用上のTipsをまとめた本。カジュアルなつくりで、体系性は低いものの、コンサルタントが各事例でどういうアドバイスをしたのかのケーススタディなど、テクニックよりも考え方や判断について勉強になることが多かったです。まさに、インサイダー(内部のひと)の視点から書かれていてオススメでした。ちょっと古くなりつつはありますけど良い本です。




[洋書] ウェブのコピーライティングを知りたいとき(初級者〜中級者向け)
「Web Copy That Sells: The Revolutionary Formula for Creating Killer Copy Every Time 」 Maria Veloso 著 2004年

Web Copy That Sells: The Revolutionary Formula for Creating Killer Copy Every Time

Web Copy That Sells: The Revolutionary Formula for Creating Killer Copy Every Time

Amazon.comへのリンク↓ 感想読むならこちら
http://www.amazon.com/Web-Copy-That-Sells-Revolutionary/dp/0814472494/ref=pd_bbs_sr_1?ie=UTF8&s=books&qid=1220457303&sr=1-1

ウェブのコピーライティングに関して、アメリカンな、さあ買え的なコピーの書き方を分かりやすく解説してある本です。日本とアメリカでは、ユーザの受け取り方が違うので、そこらへんは考える必要がありますが、参考になることが多くあります。

たとえば、ウェブコピーを書く5ステップとして、(訳適当)
(1) 感情を吹き込め
(2) 特典と保証とクロージングに狙いを定めよ
(3) 信用を築く要素を加えよ
(4) 心理要素を加えよ(3章で解説)
(5) 左脳ワードを右脳ワードに置き換えよ(一覧表つき) (例) 左脳ワード construct 右脳ワード build など。

と、こんな感じでこういうライティングのハウツー本も日本にはあんまりないものです。英語ながら日本にも応用できることが結構あります。




[洋書] 動的サイトのSEOを知りたいとき(中級者向け)
「Professional Search Engine Optimization With PHP: A Developer's Guide to Seo 」 Jaimie Sirovich , Cristian Darie 著 2007年

Professional Search Engine Optimization with PHP: A Developer's Guide to SEO (Programmer to Programmer)

Professional Search Engine Optimization with PHP: A Developer's Guide to SEO (Programmer to Programmer)

Amazon.comへのリンク↓ 感想読むならこちら
http://www.amazon.com/Professional-Search-Engine-Optimization-PHP/dp/0470100923/ref=pd_sim_b_5

2007年に出た本で、phpによる動的サイトを作る際に気になるSEO適性に関して非常に明瞭に指針を与えてくれます。読んだとき感動したなあ。URLの扱いとか、動的サイトは端的にいろいろこういうときどうすればいい?と悩むわけですが、理屈から非常に明瞭に解説してくれてます。URLのリライトに関して詳しくためになります。これも体系性よりもTips系ですが、ある程度知っている人にはオススメです。




[洋書] アメリカのプロのSEO屋の考え方を知りたいとき(中級者向け)
「SEOBOOK a new chapter every day...」 Aaron Matthew Wall 著 2007年

http://www.seobook.com/

Aaron Wallという個人のSEO屋さんによる情報商材で、最近は、100ドルで入会するとSEOBOOKというPDF本と、フォーラムの入会権とか、ビデオ講座が見れるよ、という風に変わってます。ボクのときは、79ドル払って、SEOBOOKというPDF本を買うという感じでありました。

SEOBOOKについて言えば、350ページもあるし、とりあえずSEOに関するトピックについて、アメリカのSEO屋さんの意見が読めるというメリットです。それなりに批判に耐えてきているので、これに関してアーロンは何て書いてるかなと文書内を検索して参照したりするのに便利だったり、ところどころ、独特の面白いアイデアが書いてあったりで、おもちゃ箱的な魅力があります。SEO屋にはオススメでしょうか。ボクは誰のどの記事を読んだらよいか分からなくて、とりあえずコレを最初に読みました。そのときは面白かったです。「ああ、SEO屋はこう考えるのか!」とかいろいろ発見がありました。

今となっては、オススメとは言えないような、でも、これだけまとまって一人の考えで読めるのは貴重といえば貴重で、微妙です。また、アーロンは、わりかし英語がウニャウニャと書いているので趣旨が良く分からないところもあります。ネットで熱心にアメリカのフォーラムを読んでる人は不要かなあというところでしょうか。



とりあえずこのあたりをご紹介してみました。お役に立てばなによりです。



written by asotetsu Sep 4, 2008


関連エントリ

入門用SEO書籍ガイド
http://d.hatena.ne.jp/asotetsu/20080831#p1

よきSEO屋になるために必要なこと、したほうがいいこと
http://d.hatena.ne.jp/asotetsu/20080828#p1

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