脳内メーカー ヒットの理由 自分用占いと他人用占い
YSTが更新してますネ。Yahoo!での順位がかなり変わっています。
そんなの関係ねぇ! そんなの関係ねぇ!
というわけで関係ないネタです。
脳内メーカー が少し前に流行りましたが、ソフトバンク・ヒューマンキャピタルで調査データを発表されています。
〜インターネット関連業界で働く人に聞く、今流行のWeb診断サイトに関する「サービス成功のポイント」調査〜イーキャリア調べ
これのヒットの理由って、あちこちで見るんですが、なんか違うと思ってマス。
これのヒットの理由の一番大きなポイントは、
- 他人を断定できること
- その他人の調査が簡単に勝手にできること
だと思いますヨ。
言ってみれば血液型占い系ですヨ。
「○○さんって、ホラ、やっぱりHと秘が入っててそんな感じ〜」、みたいな。
他人をこんなヒトって断定するために使う系なんですヨ。だから流行るんです。
この占いはまず自分でやってみますけど、次にどんどん知り合いを調べるでしょ?
そこで、二番目のポイントで、簡単に他人を調べることが調べられることが重要になります。
そして、調べたら当人とか知り合いに教えたくてたまらなくなる。
ここで、クチコミがブレイクですヨ。
そもそも、占いの二大潮流は、細木数子の六星占術系と、血液型占い系に分かれるんですよ。いや、これらは元祖というわけではなくて、細木数子のほうが0学でもいいし、五味手相でもいいんです。
細木さんの占いの系統は、あくまで自分の人生判断のため、なんです。
だから、自分で買って一人で読むんです。細木さんは賢いので、それぞれ○星人ごとに本だしてますよネ。
細木さんの占いは「自分用」とよくわかってらっしゃるんですヨ。
ところが血液型占いは違うんです。あくまで「他人用」。
身近な誰かを「あの人ってやっぱりこういうヒトなのよね」と断定するために(批判するため)使うんですヨ。
占いを根拠に他人の振る舞いとか性格をアレコレ言えるためにあるんです。
だからこそ、他人からすぐ利用しやすい姓名や血液型が元ネタになるワケです。
その点で例えば、回転寿司占い なんかビジュアル的に面白いのにブレイクしきらないのは、占いをする当人にやってもらわないとダメだからです。他人が勝手に診断できないのは、この「他人用」占いではダメ要素なんですヨ。
この血液型占いのことをアメリカ人などの外人さんが理解できないのは、「他人用」占い、という概念がないからなんですヨ。
だって、他人用占いって、要は差別ですから。政治的に正しくないんですヨ。それにね、彼らにはそんなものいらないんですよ。彼らは人種占い(=人種差別)というものを既に強力にビルトインされてますから(笑)。日本人はこうで、イタリア人はこうで、ユダヤ人はこう、みたいな。いわゆるエスニックジョークになっていますけどね。
まとめますと、クチコミでブレイクさせやすいのは、他人用占いなんです。勝手に他人のことを断定してくれて、それを根拠にあれこれ他人を言えます。
そのためには、占いが「ああ、それが言いたかった」的なものが必要で、また、信憑性を維持しつつ、他人を勝手に占うことが出来るように適度に簡便で個人属性的なもの(名前や生年月日など)を使う必要があるのデス。
ただし、占いをプロデュースしてお金が儲かりやすいのは、自分用占いですヨ。ヒトは未来や自分のことが知りたくてお金を払っても知ろうとしますからネ。
written by asotetsu Nov 1, 2007
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