ワーディングラボ | 検索エンジンとSEOとネット広告のコラム

長く更新していません。はてなブログに移りました。

ググっても未来は見えてこない

前回は、

ブログをいくら探しても未来は見えてこない

という話を書いたのですが。

要はブログ自体とかブログにコメントするのとか、はてなブックマークのコメントとかですな、ほとんどがレイトマジョリティなんで、読んでも参考にならないし、統計取れば取るほど、ピカッと光るものが埋もれてしまってダメだという話なんです。


例えば、今やWeb2.0の伝道師たる梅田望夫さんあたりのところでも、「ネットイナゴ」とか書いてキレ気味ですけど。はは。梅田さんの記事内容だと、レイトマジョリティの方たちにとても親切なので、みんなその希望の明かりに集まってきてしまうんですね。たとえるならば、野原でライト照らして虫を集める灯火採集状態ですよ。イナゴって表現したい気持ちはよくわかる。

梅田さんはネットを知らない人たちにネットの良さを啓蒙して回る伝道師として貢献されていたのですけど、そろそろ読者層と著者のバランスが崩れてきているのかもと愚考する次第。ずーっと小学○年生みたいに、入門者を相手に啓蒙していくのか、ある程度読者の成長に合わせて自体が変化していくのか。雑誌でもウェブでも悩みどころですね。個人的には書き手にとっては、成長してくる読者とともに自身が成長していくということが幸せかなあと思わなくも無く。


話はそれましたが。


インターネットは知識の泉で、グーグルで検索(ヤフーで検索)すれば何でも出てくるようになりました。でも、それでいいの?という話です。なんでも皆ググって済ませていますよね。

でも、ググって分かる知識ってすごく浅いんですよ。理解が浅い。

ググって調べるのって、とりあえず検索で出てきた、Wikipediaとか、○○辞典みたいなネット上でフリーで公開されている情報読んだり、根拠無き聞き書きのブログのアーティクル読んだりするわけでしょう? ああいうのって役に立つ知識になってますか? ちょっと知るには便利だけど、自分の道具にはならないんです。

自分の道具になる知識は『確かな知識』だけ。

確かな知識だけが、それを根拠に物を作り出せるし、判断して行動できます。

こうなると、やっぱり本って確かであることが多いなあと思う次第。少なくともネットで調べるより本で調べたほうが、(最新のホカホカという話は別として)、確かだし、信頼して使い物になる。もちろん、定評のある本を何冊かは調べる必要がありますが。


ネットがこうやって普及して、人類史上類を見ない、膨大なウェブページが生まれ、グーグルという検索技術の固まりでなんとか使えるようになった現在、2つのことが必要になってると思います。

  • 確かな知識を定評のある書籍群で叩き込んでおく。
  • 学問の基礎付けのところを知っておく。何が真正な知識か。

これがないと、とにかく膨大な情報で惑わされてしまうなあと思う次第。

個人的な経験でありますが、僕は23のときに大学に入ったので、在学中はほとんど時間があると図書館にいて本読んだり考え事していたり寝たりしていました。学問の基礎を身につけようと思っていて、そのときの興味対象は、法律基礎論と、科学哲学と関連する言語哲学でした。何を持って正しいとするか、真とするのかという議論で、結論はないものの、今すごく参考になってます。もちろん僕は専門学徒ではないですけども。意識すれば学べるという話なのです。

ネット時代の膨大な情報の波はどうすればいいか

では、膨大な情報から耳をふさげばいいか? というとそれをすると明らかにネット時代からは取り残されます。実際に取り残されている人も僕は見ているのでわかっています。

とはいえ、取り込むといってもとにかく情報がありすぎて、何が正しいか分からないし、どれに依拠していいか分からなくなってきます。

そのためにも、自分の中の判断基準として確かな知識が必要なんです。それが人生を生きるうえでの芯になってくるんです。

だからこそ、

ググっても未来は見えてこないです。ゴミばかり読んでしまうことになる。

そのためには基礎作りのための本を読みましょう。読んで読んで読みまくり、考えまくりましょう。それしかありません。

ググってだけ話している人はすぐ分かります。本質的に理解していないですから。

そもそも、ググって出てくる情報は、その記事を書いている人が本質を分からずに書いているんですから、それ読んで本質が分かるわけがないですよね。

分かりやすさ、イージーさでは本物にはなりえません。今だけならいいじゃん?って思う人は、人生を80年生きることを忘れています。今学ぶことが、人生80年生きるための芯になるんです。

今、学ばないと、今後の人生60年くらいを芯なしで生き続けなければならないんです。いま、まさにその分岐点にいるんですよ。



written by asotetsu June 16, 2007

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