直帰率が高いのはLPOが足りないせい?
基礎編じゃない内容を中心に書いていきます。だんだんSEOの話じゃなくなってくるという罠。はは。
直帰率というデータがあります。アクセス解析によっては出してくれる数値で、あるサイトにやってきた人が、そのやってきたページだけ見て帰ってしまう(ほかのページへのアクセスの履歴がない)ことを数値化したものです。
直帰率が高い=お客さんが逃げてしまっている
と言われるんですよ。
となると、その到着するページを最適化、すなわちLPO (Landing Page Optimaization: ランディングページの最適化)が必要と言われたりします。
直帰率が高いのはLPOが足りない、と。
さあ、LPOサービスを導入しよう、と。
しかし、必ずしもそうかなあ?と。
これが問題となることが一番多いのは、オーバーチュアやアドワーズの有料リスティング広告で集客している集客の直帰率が多いケースです。
1クリック何十円か払ってますから、その効果を気にしますよね。だから天然のSEOに比べて問題化しやすいんです。
キーワードを粗製濫造しているケース
まず考えられるのが出稿しているキーワードを粗製乱造しているケースです。
よく想像して考えるとわかるんですが、出稿キーワードとサイトで提供しているサービスがマッチングしてないケースが多いんですよ。
ユーザが頭にイメージして探しているものと、サイトで提供しているものがずれてる。
特にキーワードをあれこれ生成しすぎるとそうなりやすくなります。
ユーザは何かを頭に想定してやってくるんだけど、サイトに来て見ると全然違うんで帰ってしまうんですよね。
キーワードにもはやミラクルはないんです。なんか変な言葉で検索してやけに買うんだよね〜、なんて話は昔はともかく今はありません。むしろ、自社サービスにマッチしたキーワードを早く割り出すことのほうが大事です。
そのキーワードを使って検索するユーザの気持ちをちゃんと想像してあげないと意味がないのです。
そうでないとキーワード生成遊びになってしまいます。キーワード広告はそういうものではないのです。
よって、
あまりに生成しすぎるキーワードは直帰率を増やすだけです。
トップページかカテゴリトップに誘導している手抜き設定のケース
次に、ありがちなのは、出稿時の誘導先ページが、サイトのトップか、カテゴリのトップに設定しているケースです。
商品をたくさん扱っているサイトが、たくさんキーワード出稿するのに、そのキーワードの誘導ページをちゃんと設定していないケースですね。
設定が面倒なので、サイトのトップとか、カテゴリのトップに誘導してしまっているケースです。技術的に動的で設定できないサイトもありますし。
例えば、ハンマー探して、ハンマーでスポンサー広告クリックしてやってきたのに、日曜工具全般サイトのトップに誘導されるとか。
こんなの僕でもソッコーで直帰しますよ。何回ここからクリックさせる気か、と。
目的となる商品を探すのが面倒になって戻ります。
なぜなら、検索結果に戻って、もっと正確に誘導されているリンクをクリックしたほうがラクチンですから。
これは単純に手抜きです。
SEOの場合の直帰率に対して
他方、サイト構造をSEO的に工夫してやると、ロングテールで、さまざまな検索語でサイト内のいろんなページがヒットするようになります。
この場合の直帰率が高い場合のLPOは、サイト構造とコンテンツの整理がポイントになります。結構厄介です。サイト内の各ページがどういうロングテールワードで来てほしいか設計してやる必要があり、来た場合にも、その期待を裏切らないようなコンテンツ設計が必要になります。
このあたりをうまくやっているのは、アマゾンとケンコーコムです。いろいろ観察してみてくださいな。基本はここは商品名でのロングテール狙いの構造的SEOですが。
さらには、ビッグワードでSEOするにしても、サイトの提供するものと、対策するキーワードのマッチングが取れていないと、ピントハズレのワードで上位表示してしまって、インプレッション数の割に、クリック率も低ければ、直帰率も高いなんてことも起こりえます。
アクセス解析が出力する直帰率の求め方にも要注意
さらに言えば、使ってるアクセス解析はどういう基準で直帰を判断しているかというのも、間違った判断を下さないために重要です。よくある方式は同じIPでのアクセスが近い時間にない場合を直帰とするとかですね。クッキーを与えたりすればもう少し正確にわかります。
いうわけで、今回もまとめると、
直帰率が高いといってもそのためのソリューションはいろいろ。
市販のLPOソリューションを買う前に出来ることも多くある。
(もちろん、LPOソリューションで解決する状況もありますよ。この話はそれ以前のケースですね。)
written by asotetsu June 20, 2007
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